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一の間の家

2世帯住宅において、家族が適度な距離を保ちつつ共に暮らすことについて考えた計画です。また、子世帯においてはご夫婦それぞれの趣味スペースを設けることも重要な要望のひとつでした。
この住宅には幅一間(1.82m)の細長い中庭があります。庭としては狭く、路地としては広い場所です。
この中庭が、各々趣味を楽しんだり、一緒に食事をしたりなど、様々な生活に応じた、近過ぎず、遠過ぎない快適な距離を作ります。また、中庭はコの字の建物の間にあるため、完全に囲まれず、通りとつながっています。それにより通りと適度な距離を保ち、プライバシーをある程度確保した上で、視覚的な広がりや風通しを期待できます。

個人、家族、通りなどが一間の中庭を介することで、適度な距離感を持って生活することができる住宅になっています。

家族構成
夫婦+子供2人+両親
構造規模
木造2階建て
用途
専用住宅
敷地面積
216.02㎡(65.35坪)
建築面積
71.21㎡(21.54坪)
延床面積
140.77㎡(42.58坪)
設計監理
平野公平建築設計事務所
施工
有限会社 住楽
Photograph
Techni Staff

FORZAからのコメント

2013年3月にはじめてお会いし、フォルツァ北九州オフィスのサポートが始まったD様ご夫婦。
約8ヵ月でご希望の土地が決まり、設計がスタートしました。

設計の条件としては、「両親と未来の子供たち3世帯同居」「内に閉じた空間」そして「書庫(マンガ6,000冊オーバー!)+Nゲージ(鉄道模型)のスペース」が大きな希望でした。
数人の建築家面談をへてご夫婦が選ばれたのが「平野公平氏(平野公平建築設計事務所)」。
ご夫婦と年代が近いこと、やさしい語り口が決め手だったそうです。

そして、設計に約半年、施工に約半年かけて2014年1月に完成したD様邸。
なんと言っても”コ”の字型の総二階建物の2階部分をつなぐ”空中廊下”が目を引きます。
圧巻は約10,000冊のマンガ本を収蔵可能な書庫スペース!(掲載写真では全様を捉えられていないのが残念です。)
もちろん、Nゲージのスペースも見晴らしのいい2階リビングの一角に確保されています。

建築家設計ならではの細かいディテールの積み重ねが随所にみられるこの「一の間の家」。
D様ご家族の夢と希望が形になった素敵な空間です。

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